コラム 第4回:中小企業の今

私は中小企業の社長業に29歳より41年間務め今年古稀となる。経営とはいかに変化に対応するかだという。過去様々な経済変動と変遷を経験してきた。

品質・価格・市場において強力なのが大企業、一方値段は少々高いが品質においては負けないモノづくりが中小にも求められている。値段とは価値段階の略と考えている。これからは少子高齢化により市場は縮小する。我々も目指すところは、「グローバルニッチトップ」となる。

異質な物の組み合せ、つまり新結合こそが技術革新イノベーションの本来の意味だそうだ。イノベーションとニューテクノロジーをいかに実現するか、それには異質な物や会社との連携や、隣接異業種の開拓も必要となるには当然である。自社の技術の深化、つまりコア・コンピタンスは全社をあげ、協力心が求められる。

弊社では2つのCであるもう一つのC、つまりコラボレーションをあげている。それもグローバルな見地において要求されている。そんな中、思い出す言葉に「Serendipity(セレンディピテイ)」がある。

昔セイロンの王子による偶然の発見と能力をいうと辞書にある。セレンディピティの1つの面白さは、発見は一人であっても、やはり3人よれば文殊の知恵である。5感6感という常日頃の感性の磨きが前提となろう。いずれにせよ良い企業文化を醸成していかねばならない。

経営者とは開拓開発の先頭に立たねばならず、その目の付け所こそ商才というものらしい。三現主義である「現場」・「現実」・「現物」をベースにこれからも取り組んで行きたい。

過去、1度もリストラも赤字も出さずに経営出来たのは、顧客、協力会社、社員と家内の御蔭である。この感謝の念を忘れずにモクモクと1歩ずつ前進するしかない。

 


愛工社

機械安全ソサエティ(JASMAS)
株式会社愛工舎製作所
代表取締役
牛窪 啓詞

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